最後に野手では中日の7位で指名された福永裕基(日本新薬・内野手)を推したい。天理、専修大でも下級生の頃から中軸として活躍。一昨年、昨年も候補に挙げられながら指名を逃したものの、今年は3月のJABA東京スポニチ大会、4月のJABA京都大会での6試合で5本塁打と長打を量産し、念願のプロ入りを果たした。大学までは広角に打てる上手さが光る巧打者という印象だったが、社会人で長打力が大きくアップした印象を受ける。

 高く打ち上げる弾道のホームランが多く、高いフェンスのバンテリンドームナゴヤにも対応できる可能性は十分にある。守備範囲はそれほど広くないが、捕球も送球も堅実でセカンド、サード、ファーストと複数のポジションを守れるのも持ち味だ。

 そして追い風になるのが右打ちの内野手で、タイプが重なる阿部寿樹がトレードで楽天に移籍したことである。楽天5位の平良竜哉(NTT西日本・内野手)と比べても与えられるチャンスが多くなるはずだ。チームとしても長打力不足は深刻だけに、キャンプからその打撃をアピールして開幕スタメンを目指してもらいたい。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文 1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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