この間には2度の最多勝、3年連続の奪三振王のタイトル獲得もあり、途中でドジャースへ移籍した契約最終年の21年を含めて7年間で99勝47敗、防御率2.75、1699奪三振。衰え知らずの30代前半を過ごし、21年オフにはメッツと3年総額1億3000万ドル(約180億円)の契約を結んだ。1年あたりの年俸4333万ドル(約60億円)はMLB史上最高額となっている。

 ちなみにジャッジは来年で31歳。そのジャッジとともに大型契約が濃厚な注目FAであるトレイ・ターナー遊撃手(ドジャース)は30歳で、カルロス・コレア遊撃手(ツインズ)は29歳。冒頭のラミレスはほぼ30代での長期契約でもしっかり結果を残したが、プホルスとロドリゲスは2度目の長期契約ではそれ以前ほどインパクトは残せなかった。

 やはり歴史に残る名選手であっても40歳近くまで最高レベルを維持するのは並大抵のことではなく、長期の大型契約がコストパフォーマンスに見合うのかは何とも言い難いところ。10年後に「あの契約は大正解だった」と称賛される大型契約は果たしてこのオフに実現するのだろうか。(文・杉山貴宏)

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