日本代表にとって7度目のW杯が終了した。グループリーグでドイツ、スペインという強豪を倒して4度目の決勝トーナメントに進出したが、クロアチア相手にPK戦の末敗れ、初のベスト8進出は果たせなかった。収穫と課題を手にカタールの地を後にする。だが、「終わり」は「新たな始まり」。次回2026年W杯北中米大会(カナダ・メキシコ・アメリカの3カ国共催/6月開幕予定)では、どのような戦いを演じられるのか。そのためのメンバーは、誰になるのか。今後の成長を加味しながら、4年後の日本代表26人を予想したい。今回はMF・FW編。
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MF陣では、今大会でも中心だった遠藤航(シュツットガルト)を今後も軸として計算したい。4年後は33歳。“デュエル王”として肉体的な衰えが気にはなるが、精神的ピークを維持できれば、今以上に経験値を増やして活躍できるはず。同じく現在27歳の守田英正(スポルティング)も4年後は31歳のベテランになるが、より円熟味を増したプレーで今大会以上の働きを見せてくれるはずだ。そして現在26歳の鎌田大地(フランクフルト)も当然、次回大会も中心選手として大いに期待したい選手。ただ、ポジションについては議論と試行の余地あり。チームとしてより攻撃的なサッカーを目指すならば、インサイドハーフはもちろん、かつての中田英寿や小野伸二のようにボランチに下げてもいい。
その他、年齢的には4年後に27歳となる田中碧(デュッセルドルフ)も成長を期待したいが、それよりもパリ五輪世代の面々が可能性を感じさせる。今年7月のE-1選手権でA代表デビューを果たした藤田譲瑠チマ(横浜Fマリノス)とJリーグで奮闘を続ける松木玖生(FC東京)のメンバー入りに期待。ともに技術面では改善の余地が多くあるが、期待の若手が飛躍し、世界舞台で活躍するために最も必要な「メンタルの強さ」を持っている。
2列目のアタッカーは引き続きの激戦区になる。現チームの筆頭格である伊東純也(ランス)は4年後に33歳となり、現在のスピードを維持できているかどうかだが、37歳のクリスティアーノ・ロナウドら近年のベテラン勢を見ると、まだまだ力をキープできる年齢だ。そして最も楽しみなのが、4年後に29歳になっている三笘薫(ブライトン)。自身の“ヌルヌルドリブル”がW杯舞台でも通用することを今大会で証明した上で、次回大会ではスタメン出場から思う存分の“爆発”を期待したい。