プロ1年目の2016年に51試合に出場するが、その後は1、2軍を往復するシーズンが続く。19年の52試合が自己最多で、20年は1軍出場なしに終わった。高級車のスポーツカー、イタリア車を購入するなどグラウンド外の話題でにぎわせるようになり、自己管理の甘さを指摘されることも。石井一久監督も野球へ取り組む姿勢に苦言を呈していたが、楽天で素質を開花させることはできなかった。

 巨人ではさらなる厳しい競争が待ち受けている。外野はウォーカー、丸佳浩、増田陸、秋広優人のほか、無償トレードで広島から電撃復帰した長野久義、さらにソフトバンクを退団して加入した松田宣浩も外野に挑戦の意向を示している。松原聖弥、重信慎之介、石川慎吾、岡田悠希も虎視眈々とレギュラーを狙っており、オコエは1軍どころか2軍でも試合に出場できる保証はない。

 将来を嘱望された選手がこのまま消えるのは惜しい。オコエは楽天を通じて、「入団以来7年間、ここまで支えてくださった楽天イーグルスの球団関係者の皆さん、そして、いつも温かく応援してくださったイーグルスファンの皆さん、本当にありがとうございました。来年からは読売ジャイアンツで心機一転頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします」とコメントを発表した。地元の東京に戻り、覚醒が期待される。(今川秀悟)

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