■2位:阪神
主な入団選手:渡邉諒、高濱祐仁(トレード)、大竹耕太郎(現役ドラフト)、ビーズリー、ブライアン・ケラー、ノイジー、ミエセス(新外国人)
主な退団選手:齋藤友貴哉、江越大賀(トレード)、陽川尚将(現役ドラフト)
西勇輝、岩崎優、岩貞祐太の3人がFA権を取得し、他球団への移籍も噂されていたが揃って残留を表明。藤浪晋太郎がポスティングシステムを利用してメジャーへ移籍することになりそうだが(12月26日現在、メジャー球団と交渉中)、ここ数年の成績を考えると大きなマイナスではなさそうだ。一方、新戦力としてはまず日本ハムから渡邉と高濱の2人を獲得。ともに守備に関しては不安が残るものの、パンチ力が光る右打者であり、補強ポイントにマッチしたトレードと言えそうだ。
さらに評価したいのが現役ドラフトで獲得した大竹だ。ここ数年は一軍ではなかなか結果を残すことができなかったが、二軍では安定した成績を残している。コントロールと投球術には定評があり、外野の広い甲子園であればその持ち味が生きる可能性は高い。左の先発は伊藤将司くらいしか安定している選手がいないだけに、ローテーションに加わる可能性も十分にありそうだ。またトレードで2人が加入したことで余剰戦力となっていた陽川を放出したところも、現役ドラフトの趣旨にマッチしていたと言えるだろう。
外国人選手もカイル・ケラー以外は一新することになる外国人選手はシーズンが始まってみないと評価が難しいが、ノイジーはユーティリティー、ミエセスは右の強打者タイプと補強ポイントにはマッチしている。トータルで見ても大きなマイナスはなく、上手く弱点を補強できた印象だ。
■1位:ソフトバンク
主な入団選手:嶺井博希、近藤健介(FA)、古川侑利(現役ドラフト)、ガンケル(阪神から移籍)、オスナ(ロッテから移籍)、アストゥディーヨ、ホーキンス(新外国人)
主な退団選手:千賀滉大(FA)、大竹耕太郎(現役ドラフト)
移籍が多かった今年のオフだが、中でも最も積極的に動いたのはやはりソフトバンクだ。まずFAでは2021年限りで高谷裕亮が引退したことによって課題となっていた二番手捕手として嶺井を補強。更に古巣の日本ハムを含めた5球団による大争奪戦となった近藤もNPBの日本人選手としては史上最長タイとなる7年の大型契約で獲得した。正捕手の甲斐拓也が今年大きく成績を落としており、外野も柳田悠岐以外は流動的なことを考えると、この2人の加入は間違いなく大きなプラスだ。