春香クリスティーンさん(撮影/写真映像部・戸嶋日菜乃)
春香クリスティーンさん(撮影/写真映像部・戸嶋日菜乃)
この記事の写真をすべて見る

 マルチリンガルな政治マニアとして人気を集めてきたタレント・春香クリスティーン(30)が、4年7カ月の活動休止を経て、昨年12月に芸能界復帰した。カナダ留学や工房でのアルバイト、派遣社員などを経験し、プライベートでは結婚し、夫婦共働きで子育て中だ。たくさんの経験によって、政治についても「視点が変わった」と話す。

【写真をもっと見る】

【※前編派遣も経験、春香クリスティーンが明かした4年半の休業理由「現場でも常識がわからなかった」より続く】

*  *  *

――4年間の活動休止を経て、今の政治について見方が変わったことはありますか。

 いろいろと視点が変わりましたね。例えば、2015年に労働者派遣法が改正されるとき、国会審議を見に行って自分なりに考えたつもりでしたけど、当事者の気持ちにはなかなか想像できなかったんです。でも、実際に派遣社員を経験して、一派遣社員としての感想を持てるようになりました。この改正で、同じ事業所で3年を超えて働くことはできないという制限ができたんですが、3年後に次の派遣先に行くのか、同じ会社で正社員になるのか、法律が適用された部分を肌で感じる側になった。もちろん業種や立場によっても違うと思うんですが。自分が見た審議の内容が自分に当てはまった、面白い感覚でした。

――1歳のお子さんの子育て中ですが、子ども関連の施策や行政サービスについてはどうですか。

 子どもを産むと、行政の関わりがすごく増えるなと思いました。それまでは転入転出の手続きとか用事がないと役所に行かなかったのに。特に、必然的に窓口に行かされることがビックリするぐらい増えます。

 すべての自治体がそうかは分かりませんが、私の住む地域はコロナ禍でも母子手帳を郵送してくれなくて、夫が取りに行ってくれました。それ以外にも面談に呼ばれて、子育ての補助やサポート体制、相談窓口があることを教えてもらったり、病院でも説明を受けたり、いろんなところからアプローチがあって、すごく伝えたいんだなと感じました。私自身もそうだったんですが、初めて親になることに不安になったり不安定になったりする中で、資料を渡すだけじゃなくて、顔を見て話してもらうのは、命が守られるために大事なことだと思いました。

次のページ
「やってみないと知らないこと多い」