アタッカー陣にも多くの若手、中堅が代表定着のチャンスを伺っているが、未招集の中で是非とも試したいのが、中村敬斗(LASKリンツ)である。2000年7月28日生まれ。G大阪でプロデビューした後、オランダ、ベルギーを経て、現在はオーストリアでプレー。左サイドからのドリブル突破と決定力の高さを武器に、今季はリーグ戦15試合出場で8得点5アシスト。カップ戦も含めると公式戦18試合で11得点6アシストと大暴れしている。ポジション的には三笘薫と重なるが、年齢は3歳下で、右足のパンチ力は上。オーストリアリーグのレベルは考慮しなくてはならないが、才能的にはいずれは必ず日の丸を背負うはず。早めに試してみて損はない。

 もう一人、藤本寛也(ジル・ヴィセンテ)の才能も見逃せない。1999年7月1日生まれ。東京Vの下部組織育ちの司令塔。J2で2年半プレーし、2019年のU-20W杯でも主力として活躍した後にポルトガルへ渡った。武器は正確かつ繊細な左足。テクニックの高さは折り紙付きで、鋭いドリブルと柔らかいパスでチャンスを作り出す。所属クラブは現在、降格ライン上で苦しんでいるが、その中でも背番号10を背負って存在感を発揮し、前半戦は全14試合にスタメン出場した。現代表の主力選手たちとの“融合”を見てみたい。

 絶対的エースの出現が求められるFW陣では、引き続き鈴木優磨(鹿島)の招集への道を探りたい(2018年に招集されるも怪我で辞退)。1996年4月26日生まれ。高い決定力と優れたポストワーク、そして強いメンタリティで、点を決めることもチャンスを作り出すこともできる。能力的には“選ばれるべき”選手であることは間違いない。森保ジャパンにとっては劇薬になるかも知れないが、W杯ベスト8以上へ向けた“進化”を考えた際には、やはり試したい人材だ。

 カタールで足りなかった「高さ」を考えた際は、原大智(アラベス)を試してみたい。1999年5月5日生まれ。身長191センチを誇るだけでなく、足元の技術も高く、スペースへの飛び出しも得意。FC東京の下部組織時代から和製レバンドフスキとして期待され、クロアチア、スペイン、ベルギーでプレーして経験を積んでいる。今季はスペイン2部のチームの中で出番が少ないが、昨季はシントトロイデンで8得点3アシストの活躍を見せるなど能力はある。殻を破ってもらうためにもA代表に招集して“キッカケ”を与えたい。

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“超高校級”のFWも早めに呼ぶべき?