スポーツ紙デスクは、「WBCはサッカーのW杯に比べて歴史が浅いし、出場国も少ない。日の丸を軽視しているわけではなく、シーズンで結果を残してこそ評価される世界なので出場を辞退する選手が一定数出るのはやむを得ない。特に、侍ジャパンでレギュラーではない選手は実戦感覚を養えず、練習量も毎年の春季キャンプに比べて落ちるのでシーズンに向けての調整が難しい。柳田や坂本は故障が増え、今年で35歳を迎える。野球人生の岐路を迎え、チームに集中したい思いがあるでしょう。森もオリックスにFA移籍してリーグ3連覇に向けて万全の準備をして臨みたいはず。今回の決断は理解できます」と語る。
坂本、柳田は21年の東京五輪で金メダル獲得に大きく貢献するなど、侍ジャパンの常連だった。今回のWBCも出場するかどうか心は揺れ動いただろう。だが、侍ジャパンには頼もしい選手たちがいる。坂本の定位置だった遊撃には俊足と守備で抜群の安定感を誇る源田壮亮(西武)、柳田が守っていたセンターには長打力と強肩が持ち味のヌートバーがいる。センターラインを担う2人が、侍ジャパンの命運を握る可能性は十分にある。(今川秀悟)