巨人・原辰徳監督が今季、球団史上最長を更新する17年目の指揮を執る。昨年は5年ぶりのBクラスとなる4位に沈み、期する思いは強い。全盛期に比べてパフォーマンスに陰りが見えてきた坂本勇人、菅野智之の起用法が注目されると共に、秋広優人、増田陸、門脇誠ら若手成長株をどう育成するかが見どころだ。
名将の采配が注目されると共に、気になるのは原監督の後継者だ。来季が3年契約最終年のシーズンとなる。阿部慎之助ヘッドコーチ兼バッテリーコーチが次期監督として最有力視されるが、球団はどのような判断を下すのだろうか。今回は新聞、テレビ、メディア関係者に「巨人で監督をしてほしいOB、コーチ」を調査したところ、以下のような結果が出た。(敬称略)
1位 松井秀喜 8票
2位 工藤公康 7票
3位 阿部慎之助 4票
3位 桑田真澄 4票
5位 高橋由伸 3票
他には巨人・元木大介作戦兼内野守備コーチ、川相昌弘総合コーチ、二岡智宏2軍監督、元中日監督の落合博満氏の名前も挙がった。
松井秀喜氏が、巨人からヤンキースにFA移籍したのは2002年オフ。12年限りで現役引退し、10年以上の月日が経った。NPBで指導者経験はないが、現在でも人気は根強い。民放テレビ関係者は「松井さんが監督になれば、一気に盛り上がる。日本ハムの新庄剛志監督が就任した時より注目度は上だと思います。巨人、ヤンキースと勝つことが義務付けられていたチームの中心選手として活躍していただけに、選手に求める水準も高いでしょう。どういう陣容でどのような野球を見せてくれるか楽しみ」の声が。
野球評論家の工藤公康氏は巨人の生え抜きでないにもかかわらず、2位の7票を集めた。投票理由としては、「松井さんが監督になってほしい思いはあるけど、現実的にピンとこない。若返りを図り、ウイークポイントの投手陣を立て直すという意味で工藤さんが適任です」、「ソフトバンクの監督時代の7年間で3度のリーグ優勝、5度の日本一と実績も申し分ない。投打で充実した戦力を擁していたことは間違いないですが、それでも黄金時代を築いた手腕は評価されるべき。巨人の生え抜きではないですが、現役で7年間プレーしていましたしこだわる必要はないでしょう」という意見が見られた。