赤ちゃんが「離乳食を食べてくれない」というお悩みはよくあること。でも、一言で「食べない」と言っても、月齢や個性により理由はさまざま。今回は、よくある「食べない」にまつわる悩みに答えます。
●舌でベーっと出して食べてくれない
離乳食をスタートしたての赤ちゃんによくあります。考えられる理由は2つ。
(1)舌突出反射が原因?
赤ちゃんは産まれもって「舌突出反射」というものがあります。この反射は、おっぱいや育児用ミルク以外は、口に入れないように、形のある物が口の中に入ってくると押し出す反射。多くの赤ちゃんで4カ月ごろに消失しますが、離乳食がスタートする5カ月ごろまで残っていることもあります。数日したら消えるので、離乳食をいったん止めて数日後に再チャレンジしてみましょう。
(2)トロトロになっていない?
離乳食初期の食べ物の形状は、柔らかく茹でた(煮た)食材を、裏ごし器で裏ごしし、煮汁などを加えてトロトロのポタージュ状に滑らかにするのですが、滑らかさが少ないのが原因で食べてくれないことがあります。離乳食を食べるまで母乳や育児用ミルクの液体しか飲んでこなかった赤ちゃんですので、離乳食も液体に近い形状のものからスタートさせます。
●順調に食べていたのに、急に食べなくなった
これまで順調に食べていたのに急に食べなくなったら「なぜ?」とびっくりするでしょう。離乳食に慣れてきた、離乳食中期(7~8カ月)以降の赤ちゃんによくあることで、考えられる理由は2つあります。
(1)精神的に発達した?
成長と共に、離乳食以外のことに興味も持ち始めたために起こります。そこで、食事中の赤ちゃんの周りの環境を見直してみます。テレビがついていたり、玩具がそばにあったりしませんか? 赤ちゃんが集中して食べられる環境を整えてみる、食材やだしを変えてみるなどして、離乳食に興味を向かせてみましょう。
(2)段階が上がって赤ちゃんが戸惑っている?
離乳食初期の「トロトロ」から離乳食中期の「みじん切り」になり、赤ちゃん自身が食べ物の大きさの変化、食感の変化に戸惑っているのかもしれません。そんな時はいったん裏ごしして離乳食初期の形状に戻して食べさせます。恐らく裏ごしなら食べてくれるはず。裏ごししたものを食べることを数日経験したら次のステップ。急にみじん切りにするのではなく、裏ごし+みじん切りを混ぜ合わせるなどして、徐々につぶつぶを大きくします。時間をかけて最終的に離乳食中期のみじん切りにします。