「転売ヤー問題が再燃している。従来はチケットの高額転売が問題視されていたが、グッズに関してここまでの騒ぎになったことはなかった。需要と供給の市場理論から考えても、主催者側の見込みの甘さが招いたと言われても仕方がない」(スポーツマーケティング会社関係者)

「マイアミ会場のローンデポ・パークでは大谷やダルビッシュのユニホームが置いてあって、並ばなくても購入することができる。球場だけでなく、大手スポーツショップでも商品によっては取り扱いをしている店もある。日本国内だけの異常事態だが、改めて日本人の熱の高さを感じた」(在米スポーツライター)

 ネットオークションやメルカリなどの売買サイトで高値取引も行われている。大谷の今大会モデルのユニホームは、定価を遥かに上回る額で売られているものもあった。また前回大会までのグッズも人気で、押し入れに眠っていたものを引っ張り出して売る人も続出しているようだ。

「グッズ在庫量に関しては、通常は主催者側とオフィシャルサプライヤーの話し合いで決定する。今回は、在庫を抱えるリスクを負ってまで大量生産しなかったのだろう。侍ジャパンとの契約料の回収はできたでしょうが、ビッグビジネスのチャンスも逃したのではないか」(スポーツマーケティング会社関係者)

サッカーW杯期間中も同様の問題は必ず起こってしまう。大会期間は限られており、その時期を逃すと余剰在庫になってしまう。原価割れしても叩き売りをするしかないので、現実的なロット数での生産になってしまう。仮に爆売れしても、余程のことがなければ追加生産に踏み切ることも少ない」(スポーツメーカー関係者)

 侍ジャパンの予想以上の人気が招いた想定外。“嬉しい悲鳴”とともに様々な混乱も巻き起こした。

「ここに来て都内某所では、侍ジャパンのバッタもの(偽物)ユニホームを売る店も出始めた。サッカーではクラブチームを含め、世界的にも当然だった光景が野球界でも起こり始めた。違法行為ではあるが、WBCが世界的イベントとして認知され始めたとも言える」(スポーツメーカー関係者)

暮らしとモノ班 for promotion
夏の夜は不眠になりがち!睡眠の質を高めるための方法と実際に使ってよかったグッズを紹介
次のページ
米国ではまだ侍Jグッズが手に入る?