2日目。体重を量ると、さっそく1キロ減っていた。幸先がいい。毎食腹7分目を守ったが、つらさはない。夕食は鶏肉のステーキときんぴらごぼう、そして納豆。仕事から帰った後に作ったため、やはり21時を過ぎてしまった。

 ダイエット3日目、小林医師から直接アドバイスを受ける機会があった。この時点で、すでに体重は2キロ減、65キロになっていた。順調だ。

「いい感じに減量できていますね。身長を考えると理想体重は57~58キロでしょうが、60.5~61キロくらいで十分です。あまりに脂肪が少ないと、冬は寒いし、疲れやすくなりますから」

 21時前に夕食をとるのが難しいことも、相談してみた。

「18時までに食事をして、改めて仕事をしてもいい。21時を過ぎるときには、控えめにしてください」

 小林医師から強調されたのが、「頑張りすぎはよくない」ということ。ダイエットがストレスになり、逆効果になるそうだ。

 そういえば数年前、ダイエットのために週に2~3回、約10キロ走っていた時期があった。効果が出なかったので毎日10キロ走ることにしたら膝を壊し、結局やめてしまったのだ。

「ジョギングを始めたり、ジムに通ったりする必要はないですよ。それよりも、階段を上るとか、ひと駅歩くなどして日常の行動をダイエットに結びつけた方がいい。頑張る必要なんてありません。ダイエットなんて簡単ですよ」

 本当だろうか……。ともかく、体を動かすようにしよう。座ってばかりの仕事は明らかに体に悪い。ひと駅といわず、2、3駅先までは歩くと決めた。そして編集部がある7階までは、階段を使う。いつか息が切れなくなる日はくるのだろうか……。

 池谷医院院長の池谷敏郎医師からのアドバイスも届いた。

「内臓脂肪はたまりやすいけど、減りやすい。119平方センチあるなら減らしがいがある。すぐに変化しますよ。食事が9割ですが、結果を出そうと量を減らしすぎると、筋肉もいっしょに落ちてしまいます。タンパク質を十分にとり、適度な有酸素運動をしてください」

「すぐに変化する」という言葉に励まされる。

 6日目、仕事で外せない飲み会があり、ビールをジョッキ2杯飲む。つまみは野菜中心に、天ぷらも少々。炭水化物系は我慢した。翌朝、恐る恐る体重計に乗ったが、前日通りをキープ。

 1週間もすると、ダイエット生活が定着し始めた。無理をしている気もしないし、とくにつらくもない。過酷なダイエットプログラムが組まれていたら、力尽きて続かなかったに違いない。小林医師の「ダイエットなんて簡単です」という言葉が実感できるようになった。そして体重は3キロ減。効果が表れ、楽しくなってきた。

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