「ある日突然、中国語の物販ページに変わっていたのでびっくりしました。友達申請の発信地は、よくわかりません。女性たちは『乗っ取り犯』がアカウントを集めてつくった架空のキャラで、いろいろなページで友達を増やして、最後は元のページを乗っ取ってしまうのが手口なんですよ」

 友人は悔しそうに言った。FBには3人以上の友達が集まれば、パスワードをリセットできる機能がある。それをうまく使われてしまったということだ。

 LINEでも同じようなことがある。「友だち自動追加」という機能があって、オフにしておかないと、悪い友だちが次々と増えて収拾がつかなくなる。ID検索機能もある。検索してこちらのIDを知り、乗っ取りを狙う人が出てこないとも限らない。オフにしておくことだ。

 キャッシュレス時代を迎え、クレジットカード情報が使った店に渡ってしまうのも不安だ。これを防ぐには、アイフォーンなどを使う決済サービス・アップルペイを使うことをおすすめする。決済の途中で暗号がかかり、店ではカード情報が読めなくなる。トークンという仮の番号で処理してそのままカード会社に送るから、店は中身を見ることができないのだ。

 今年5月には、EU(欧州連合)でGDPRという個人情報保護を強化する画期的な規制ができた。

 しかし、行政任せでは、まだ不十分だろう。やはり自分の手で個人情報は守らねばならない。そう考えてキャッシュレス+SNS時代の個人情報の守り方をまとめてみた(表参照)。各項目にチェックを入れながら、これからの防衛策を考えてほしい。(消費生活ジャーナリスト・岩田昭男)

AERA 2018年11月26日号

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