昔は1万問ほどと言われていましたが、今は趣味・生活の多様化で出題範囲が広がったことや、情報化社会で多くの情報を容易に拾えるようになったため、1万問から格段に増えた気がします。特にクイズにかけられる時間に比較的余裕がある学生は競技レベルが近年飛躍的に向上し、「abc」のようなトップ大会では、予選通過者のほとんどが数万問を覚えている状況と察します。このような傾向があるため、受験勉強(特に膨大な量の記憶)が得意な出場者(一般的に高偏差値帯の大学生)が上位に来る傾向があります。
さて、初心者や、クイズに触れたことがない方は「ベタ問題が網羅されている問題集はどこで手に入るのか」「大量の問題をどのようにマスターするのか」という2つの疑問が出てくると思います。順に解説していきましょう。
「クイズの問題」の入手方法
インターネットが普及する以前は、「クイズの問題」を手に入れる能力の高さが、クイズ力に直結していました。私は関西の大学に通っていましたが、関東の大会の問題を入手するため、先輩から貸してもらった問題集(すでにコピー済みのもの)をコンビニでコピーすることもしばしばありました。問題を手に入れるためには、そうしたコネを利用したり、遠征してクイズ大会の会場で問題集を購入したりしなければなりません。一般の方には難しい、高難度の行為でした。
今では、さまざまな方法で問題集を手に入れることができます。書店で売っている市販のクイズ本は、アマゾンなどのネットショッピングサイトでも、手に入れることができます。1990年代には『クイズは創造力』『史上最強のクイズ王決定戦公式問題集』(ともに全3巻)など、情報センター出版局から、古典的ベタ問題が大量に掲載された問題集が多く出版されました。今でも、メルカリなどで、出品されることがあります。
現在の主流は「インターネット通販」です。その代表格が「クイズ宅配便(通称Q宅)」と「BOOTH」です。両者とも電子書籍で大量のクイズ問題集を取り扱っています。クイズ愛好者が、所属しているクイズサークルやクイズ研究会で出題した自作問題をPDF形式で販売していることが多いです。Q宅さんでは、紙で製本されたクイズ問題集も販売されています。