子育てには体力が必要だ(AERA 2018年6月25日号より)
子育てには体力が必要だ(AERA 2018年6月25日号より)

 滑り台にボール遊び、エンドレスの鬼ごっこ……。アラフィフパパにとって、どれ一つとして楽な遊びなどない。何よりも大きな壁は体力。常に自身の体力を試される子育ては修行のようでもある。

 沖縄県に住む男性(52)は、「娘が嫌だと言うまでは抱っこしてやりたい」と、ベンチプレスを使ったトレーニングを欠かさない。それでも、「体力の衰えを感じてしまう」と漏らす。現在、長女は3歳。沖縄では、海遊びも解禁になった。

「海の怖さを知らない娘はどんどん沖へ行こうとする。水の中で追いかけるのは結構ハード」

 東京都在住の男性(46)は、保育園の運動会で若いパパに囲まれて保護者リレーに参加した。

「周りはみんな年下。下手をすると親子に近いような年齢の人もいた。子どもも4歳ともなると“◯◯ちゃんのパパだ”と認識する。子どもの手前、恥をかくわけにはいきません」

 と、リレーでは必死に走ったが、若いパパに勝てるはずもなく、走った後も上がった息がなかなか戻らない。正直「キツイですよ~」と、悲鳴を上げている。

 埼玉県に住む男性(51)は、5歳の長女とよく公園を訪れるが、ジャングルジムなど高い遊具で子どもと遊ぶのが怖いという。確かに、複雑な構造のジャングルジムもあり、足がもたついてつまずけば転げ落ちて大けがにもなりかねない。しかも、子どもは飽きもせず何度も何度も遊ぼうと迫ってくる。

 遊びだけではない。疲れた子どもの抱っこ攻撃もかなり手ごわい。富山県に住む男性(46)は、16歳、10歳、4歳と3人の育児を経験するベテランパパ。加齢による衰えを、身をもって経験している。

「最初の子どもが生まれた時は30歳だったので、抱っこが苦になることなんてなかった。ところが末っ子は1歳ですでにズシンと感じた」

 長男、長女と遊んだように、腕で子どもを持ち上げる“高い高い”をしたところ、翌日まさかの筋肉痛に。

「末っ子には申し訳ないですが、上と比べると高い高いの回数は減った気がします(笑)」

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