調査チームの電気通信大学保健管理センターの鶴ケ野しのぶ准教授は言う。
「社会疫学では高学歴者の健康度は高いとされていますが、正規職へ転換できる機会が乏しいまま、長年低い処遇で働く研究者の健康状態は不良である可能性が考えられます。こうした健康管理の対象外となりやすい労働者にも注目し、健康をサポートすることが重要です」
さらにこう強調した。
「日本の学術研究は多くの非正規研究者によって支えられています。研究者の健康と雇用環境を守らなければ技術立国としての未来はありません」
(編集部・渡辺豪)
※AERA 2018年2月26日号より抜粋