「男性は『海外旅行』や『食べ歩き』など女性側が喜びそうな趣味、家事等の能力をアピールできる趣味が望ましいです。『登山』などは、相手への気遣いや段取り能力の高さが見えるのでいいですね。自分一人で没頭していそうな趣味はNGです。女性側はお金がかからなそうな趣味、男性の趣味の縄張りに入ってくる趣味がいい。『カフェ巡り』など、多くの男性が興味をひかれない趣味だとハードルは高くなります」
ハリネズミのような小動物を飼っている高年収男性と付き合うため、必死で飼育法を覚えて「趣味」にした女性もいた。
●4人以上で同調圧力
まさに、趣味プレッシャー全開なのである。そんな圧を回避する手立てはあるのか。
「同調するかどうかはまず、人数と集団の重要性が影響します。4人以上の集団で同調しやすくなるので、気の弱い人は3人くらいでできるような趣味がいいかも。(同調圧力は)集団の中での地位も関係し、低い人ほど同調する傾向がある。趣味は同じくらいの実力の人と一緒に行うのがお勧めです。本来、趣味はストレス解消法として効果的な手段の一つ。趣味がストレスになるなら楽しめる趣味に変えたほうがいいかもしれません」(前出の酒井教授)
ちなみに、先のバレーボールの女性は、同じ頃に始めたテニスは今も続けているという。仲間も限られ、コートが近く、ランチもない。
「仕事はともかく、趣味というプライベートな世界にまで同調圧力が入ってきているのは、現代の特徴かもしれません」(同)
(フリーランス記者・坂口さゆり、編集部・福井洋平)
※AERA 2017年7月31日号