料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「秋のマッシュルーム・ソテー」。
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だいぶ涼しくなってきましたね。秋はきのこがおいしい季節。今回はお酒のおつまみにぴったりな、マッシュルームのソテーをご紹介したいと思います。
用意するのはホワイトマッシュルームとブラウンマッシュルーム。きのこ類は水洗いするとうまみや風味も流れてしまうので、汚れは布巾などで拭き取っていくのが基本です。
そしてオリーブオイル、にんにく、アンチョビ、赤唐辛子で炒めるだけです。そんなに長く炒めることはありません。にんにくの香りがフライパンの熱でフワッと広がり、すべてのマッシュルームににんにく、アンチョビのみじん切りがからまったあたりで火を止めてください。
あまり炒めすぎるとマッシュルームの水分が飛んでしまいます。マッシュルームのふっくら感が損なわれないよう、サッと炒めて、器に盛り付けましょう。
マッシュルームをエリンギやマイタケやブナシメジに変えても全然OK。そのままつまんでもいいですし、バゲットの上にのせて食べてもおいしいです。
窓から月を眺めながら、キリッと冷やした辛口の白ワインと一緒にお楽しみください。大人の小さな贅沢時間です。
(構成/赤根千鶴子)
■秋のマッシュルーム・ソテー
【材料】(作りやすい分量) ホワイトマッシュルーム、ブラウンマッシュルーム各1パック、アンチョビ3切れ、にんにく1片、赤唐辛子1本、パセリ少々、オリーブ油大さじ2、塩・胡椒各少々
【作り方】(1)マッシュルームは布巾で汚れを取り、石づきを切り落とす。縦に2等分にする。にんにくとアンチョビは粗みじん切りに。赤唐辛子は輪切りに。パセリはみじん切りに。(2)フライパンにオリーブ油を中火弱で熱し、にんにく、アンチョビ、赤唐辛子、マッシュルームを加え炒める。塩・胡椒で味を調え、器に盛り付け、パセリを散らす。
【ワンポイントアドバイス】マッシュルームは水洗いせず、布巾で汚れを取ること。
※週刊朝日 2019年10月4日号