国単位で調べた比較によると、「成績が上位の国は宿題の量が少なく、むしろ下位の国のほうが宿題を多く出している」ことが判明しています。これは、日本でも似たような現象が起きているような気がします。有名な進学校出身の人たちの話をきくと、受験期でもわりと早めに学校が終わり、あとは各々自分たちで受験勉強をすることが多いそうです。対して、国立さえめったに受からない私の母校では、かなり遅くまで学校の授業をし、さらに国立を受験したい人には補習授業を設け、宿題も大量に出してきました。

 それなのに……こう言ってはなんですが、授業の質がかなり悪かったのです。問題を解いた後は、単純に問題集の解答冊子をみて答え合わせをすれば、すぐに終わります。しかし母校の授業では、先生が解答冊子を取り上げ、問題一問一問に対し生徒を指名して、いちいち黒板に板書させて答え合わせをしていくのです。この、非効率的でもたもたした授業は、とんでもない時間の無駄だと思えました。

■担任から「宿題が出ていない」と連絡が来て……

 私は、成績をあげるために大事なのは「時間×質」だと考えています。宿題は、嫌がっているところを無理やりやらせてもかなり時間がかかってしまうし、自分に必要ない分野のものをやらせても、質が下がるのでナンセンスなわけです。その子が苦手で点数が伸びやすい分野を勉強させることが、最も成績があがりやすいでしょう。

 さて、そんな私の息子の幼稚園からも「冬休みの宿題」が出てきました。私としては、「幼稚園の宿題なのだから、息子がやりたいならやればいいし、ほかにやりたいことがあるならやらなければいいかな」というスタンスでいました。しかし冬休みが終わった後、担任から「宿題が出ていないので出してください」との連絡がきてしまったのです。

 息子が興味ないものをやらせて「宿題はやらなくてはいけないもの」という意識を植え付けても嫌でした。かといって先生がせっかく気にかけてくれたのを無視するのも申し訳なく……さて、どうしようと考えた結果。宿題を、いかにも「絶対やらなくてはいけない宿題ではなく、一緒にやる遊び」に変えたのです。

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遊びの一貫で宿題