解決策は、二つ。一つは、表面上は先生に従い、買い食いは先生の見ていないところでする。先生も自分の中で矛盾を抱えていて、それがバレないように隠しているんだと思いますよ。だから「先生も大変だな、ある意味かわいそうだな」と、従うふりをしてあげる。下手なトラブルを避ける“面従腹背コース”とも言えます。
もう一つは、おかしいと思うことを、おかしいとはっきり言うこと。でもそれを一人だけで言っても、何も変えられないでしょう。だから同じように思っている複数の生徒らで団結して、校則の見直しを学校に訴えたらどうでしょう。生徒には、国連の「子どもの権利条約」に基づく意見表明権があります。生徒会やホームルームなど公の場で議論することで、学校の中の“世論”を作り、あくまで生徒の代表意見として学校に働きかける。これはやってみる価値があると思いますよ。
現政権の意向による道徳教育にも見られるように、学校では生徒を型にはめるルールがあまりに多い。だからこそ、違和感があるという自覚が、非常に大切です。「世の中とはこういうものだ」などと納得してしまってはいけない。「おかしいんじゃないか」という感覚は、生涯持ち続けてほしいのです。
※週刊朝日 2018年9月28日号