世間を騒がせている東京医科大の女子減点問題。医師でタレントの西川史子さんが、「医療現場では当たり前」と発言し賛否両論を呼びました。その真意とは何だったのか、作家の林真理子さんが迫ります。
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林:私、いつも「サンデー・ジャポン」を見てますが、西川さんって、みんなが「まあいいんじゃないですか」みたいなことを言っても、「私はイヤ!」とかおっしゃって、あれがおもしろくて。
西川:アハハハ。
林:今度の東京医科大のこと(女子の入試の点数を一律に減点していた問題)でも「医療現場では当たり前のことです」とおっしゃって、賛否両論いろいろ議論を呼んでいるようですが、お医者さんであれだけはっきりおっしゃる方、ちょっといないんじゃないですか。
西川:そのあと、医者の友だちや上の先生からも「よく言った」と言われました。医療現場にいる人は、男性医師と女性医師が平等に扱われていないことはある意味、みんなわかってることだから、今さらという感じもあるんですけれどね。
林:でも、同じお医者さんでも、「絶対に許せない」と発言されている方もいらっしゃいますよね。
西川:国立はダメですけど、私学だったら男子を選ぶのは仕方がないと思うんですよ。体力面などで、どうしても女子にはできないことがあるので、ある程度選別するのは当たり前ではあるんですよね。それを公表していなかったのはフェアではないけれど、言ってしまうのは難しかったのかな……。
林:「女性の医師が働きやすい環境にすればすむことだ。結婚、出産も、それを国や病院がフォローすればいいのであって、差別するのはけしからん」という声に対しては?
西川:それは現場を知らない人の声だと思いますね。例えば、私が体重80キロの患者さんを支えるのは無理なんですよ。「脚持ち3年」と言われるんですけど、脚を持って包帯を巻くのでも、1時間も2時間も持ってるなんて、私は無理です。男の先生だったら持てるでしょうけど。
林:確かに体力差もありますよね。