「男性には絶対シャンプーがお勧め。頭皮がスッキリした、長年悩んでいた頭皮湿疹が改善した、抜け毛が減った、といった声が多いです」(山西さん)
実は記者も6~7年前から同社のパックを使っている。不用意に紫外線を浴びてしまった日の夜は、この麦飯石入りのパックで「なかったことに」。石の秘めた力を肌で感じている。
近畿地方に移動する。
滋賀県東近江市の地域おこしの会社「みんなの奥永源寺」が作るのは、「ムラサキノ」ブランドだ。1400年ほど前からこの地域で栽培されている植物「紫草」。ドイツ語の「ボラギノール」のほうがなじみのある響きかもしれない。この植物、絶滅危惧種とされているが、この地域では花を咲かせている。その根の部分を化粧品の成分として使用する。
そして、旅は四国へ。
四国は日本最大級の紙産業の集積地であり、高知県の高級楮(こうぞ)には1千年の歴史がある。その楮を自社栽培で復活させ、同県土佐市を流れる仁淀川の伏流水で漉(す)きあわせた楮入りのオリジナルシートマスク「りぐる」にも注目したい。「りぐる」とは土佐弁で「念を入れる」「吟味する」という意味で、ちょっと気取っておめかしをしたときにも使われる言葉なのだという。
保水性、強度、肌触りに優れ、ガーゼのように柔らかく、肌にぴったりと密着するマスクの使用感は◎。手持ちの化粧水を染み込ませて使うのも良い。既に化粧水(同県大豊町の碁石茶エキス配合)を染み込ませた「りぐる夢美肌マスク」も販売。開発した三昭紙業は13年に、同県地場産業奨励賞を受賞した。
ラストは九州。
熊本県阿蘇地方で、農薬も化学肥料も一切使用せずに育てた完熟いちごを厳選して作られた酵素ドリンク「いちごの約束」。販売元の「コアプレックス」経営の今井裕之さんによれば、農薬を使わず育てるのは奇跡に近いのだとか。「薬局に並べられるほどのいちごジュースを作りました。ミネラル豊富な温泉の大地で土作りから始め、自然発酵の肥料で育てました」