「専業主夫」「イクメン」。最近女性に注目される“結婚スペック”だが、バリキャリ女性に寄生するダメ夫も増殖中だ。家事もせず、仕事もせず、妻の稼ぎを搾取して不倫まで。妻・高島礼子(51)を裏切っていた高知東生(51)だけじゃない、“ヒモ夫”の実態とは──。
「口はうまいが行動が伴わない、何をやっても長続きしないような男性は、妻の稼ぎをあてにするだけの“ヒモ”的な存在になりやすいんです」
離婚・夫婦問題カウンセラーの小林美智子さんは、指摘する。こうした性格の男性が経済的・精神的に自立した女性を妻にすると相手への依存がエスカレートし、ヒモ状態を加速させていくことはよくあるという。このパターンの夫婦はたとえ夫が不倫しても、妻が見て見ぬふりをしがちだとか。
「不倫の確証を得たとしても、その先にいくのが怖いと考えるんです。妻に仕事があって、仕事に目が向いているうちは何とかスルーできるのではと考える。本音では会話せず、夫の携帯電話を見て、安心材料を探し始めるような例です。外に逃げ場があるからこそ、『今はまだいいか』と後回しにしてしまうのです」
東京都在住の木村隆さん(仮名・39)は、「高知さんの事件はひとごとと思えない」と嘆息する。
「妻に比べて自分はダメだという気持ちが彼の根底にあったのでは……」
28歳で結婚。子どもの誕生を機に専業主夫を選択した。大手金融機関で働く妻は、当時、自分の収入の倍近くを稼いでいた。一方で彼女は家事全般が苦手。子どもと一緒にいたい思いもあり、木村さんは軽い気持ちで言った。
「僕が家庭に入ってサポートするよ」
だが、木村さんの専業主夫生活はわずか4年で幕を閉じる。原因は、ママ友とのダブル不倫だ。
「家庭って想像以上にストレスがたまるんです、はけ口はないし。つい不倫に走ってしまったんですよね」
彼女とは、子どもの保育園で出会った。
「『専業主夫を決断するなんて偉い』って褒めてくれて、自分の価値を取り戻せたような気がしました」