ラブホが密集する新宿・歌舞伎町 (c)朝日新聞社
ラブホが密集する新宿・歌舞伎町 (c)朝日新聞社
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 ラブホテルのネオンがきらめく東京・新宿の歌舞伎町。そのまっただ中にある公園の周囲は、“商売”をする女性たちの客引きが盛んだ。男たちは彼女たちを誘い、食事やラブホへ向かうという。

 公園の近くには、病院や飲食店があり、お見舞いや食事にやってきた女性たちがひっきりなしに通り、一見どの女性が客を引いているのかわからない。

 途方に暮れて歩いていると、一人でスマホをいじりながら立っていた40歳くらいの女性と視線が合った。化粧は薄く、ギラギラした派手さはないが、バストもヒップも大きい豊満な女性だった。

「お茶しない?」

 誘うと、ニッコリうなずいてついてきた。歌舞伎町名物の「ゴジラビル」のそばの喫茶店。石野真子似の彼女は見た目は地味だが、しゃべりだすと魅力があった。話題が豊富でアイドルから経済の話まで幅広い。池袋の近くに両親と住んでいて、国内旅行が好きだと言った。

 打ち解けたころ、高齢者の男性について聞くと、こう話してくれた。

「80代の男性で知ってる人は2人。全然元気だよ。癒やされたいのか、誰かと一緒にいたいのか、私に会いたいって」

 相手の一人は千葉県に住む80代の男性だと、親しみのこもった調子で話した。

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