彼女は実はラブドール。近年、極めて精巧なモデルが作られ、“本物”と見まがうくらい。写真はオリエント工業製のラブドール(撮影/写真部・堀内慶太郎)
彼女は実はラブドール。近年、極めて精巧なモデルが作られ、“本物”と見まがうくらい。写真はオリエント工業製のラブドール
(撮影/写真部・堀内慶太郎)

 アダルト系のでしょ、なんて色眼鏡で見ないで。昨今、飛躍的進化を遂げてリアルに美しくなり、新たな意義を持ち始めているのです。新世代ドールと暮らす人から魅力を聞いた。

 ラブドールを扱うメーカーは8社ほど。2月初め、“芸術性が高い”と評判の「LEVEL‐D」(埼玉県)を訪ねた。2階の工房にエプロン姿のドールが座っていた。唇が薄めでノーブルな顔立ちだ。代表取締役の男性(54)は言う。

「表情が出るように眼球が動くようにしたり、“つけまつ毛”にしたり、独自の工夫と改良を重ねました」

 美術造形を手掛けている同社がラブドール作製を始めたのは14年前。

「その世界は思った以上に奥深かった」と振り返る。介護施設の所長が入居者の方にどうかと工房に見学にくることもある。入居者の性の処理のためだ。

「ドールの重さは20キロ以上あるので、施設では軽いウレタンのほうがいいと思いますが、それだとリアルさがない。相反する課題があるかもしれませんね」

 注文時にキャラクター(ヘッド=頭)の種類を指定してもらうが、メーカー側から購入理由を聞くことはない。ただ一心に作るだけ。でもある時、会社にこんなメールが届いたという。

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