熊崎コミッショナー (c)朝日新聞社 @@写禁
熊崎コミッショナー (c)朝日新聞社 @@写禁

 10月5日、球界に衝撃が走った。巨人が緊急会見を開き、福田聡志投手(32)が野球賭博に関与していた、と発表したのだ。

 同僚の笠原将生(しょうき)投手(24)から昨年紹介された税理士法人勤務と名乗るA氏に誘われ、今年8月の夏の甲子園から賭け始めたという。その後、巨人戦を含むプロ野球の約10試合とメジャーの約10試合でも賭け、100万円以上になった負け額を先月30日にA氏が川崎市のジャイアンツ球場まで取り立てに来たことで露見したという。巨人は福田、笠原の両投手を謹慎とし、7日には福田投手を崎勝彦コミッショナーに告発した。

「パチンコに麻雀、競馬と福田のギャンブル好きは有名で、そこに付け込まれたわけです。福田はギャンブルで負けても払わないタイプで、麻雀で後輩は泣き寝入りしてたようですが、今回も逃げようとして墓穴を掘ったということでしょう」(スポーツ紙デスク)

 そんな調子だから今回の事件に対する同僚たちの反応は、「ああ、やっぱりね」と冷ややかだったらしい。ただ、永久追放の可能性もあると報じられ、さすがに同情する声も出たという。

「もっとも、それは福田が可哀想というより、他にもやってる人間がいるだろうに……という意味で」

 こう言って苦笑いするベテラン記者は、事件が起きた背景にこそ問題がある、と指摘する。

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