文部科学省が推進する「アクティブ・ラーニング」も創立した18年前から先取りし、フィールドワークにも積極的に取り組んでいる。仮説を立て、調査・検証・考察を行って発表することは、自主的に勉強することにつながるだけではなく、大学生、社会人になったときにも役に立つ。
高1の時に、東京湾のゴミの島を緑の島にするプロジェクトをテーマに選び、東京都庁で取材した高山さん。
「現在、東大で初年次ゼミナールを受講していますが、開智で体験した個人探究とほとんど変わりません。『こんなに役に立つんだ』とビックリしています」
09年の偏差値が45以下なのに、国公立大の現役合格率が15%を超え、東大現役合格者がいるのが青稜(東京)だ。
「先取り学習はほとんどやりません。教科書を丁寧に学ぶ授業や確認テスト、補習などで基礎学力を身につけさせます」(生徒募集対策部長の伊東充教諭)
女子校から共学になった95年以降少しずつ偏差値が上がり、08年からはほぼ毎年、東大合格者が出るようになったという。
今春、東大理Iに現役合格した青野快さんの中学入試時の偏差値は50前後。6年間を振り返り、こう話す。
「学校の授業は基礎を固めるのに役に立ち、センター試験対策になりました。東大対策としては、英作文や過去問の添削が充実していました」
同校では定期試験前の月曜を「質問の日」にし、全教員が待機。質問が苦手な生徒の背中を押す工夫もしている。
※週刊朝日 2015年6月5日号より抜粋