「生活が不規則で、ジャンクフードもよく食べるので心配です。不妊に悩む同世代の友人も何人かいます。結婚して子づくりする前に、精液の状態を把握しておくのは大事ですよね」と、B記者。精液検査を受けるのは今回が初めて。「オレは、果たして大丈夫か?」という不安から、クリニックに向かう坂道が、とても長く感じたという。
検査した恵比寿つじクリニックでは、世界保健機関(WHO)の基準で精液検査を行っている。精液量、pH値、精子濃度、総精子数、精子運動率、かたちが正常な精子の率、生存率、白血球の値が調べられる。
精液は、クリニック内の「採精室」で、自慰をして採取。費用は自費診療で約1万円だ。検査結果が芳しくなかったとしても、ただちに「不妊症」とはならない。採精時の状況などで数値が変わりやすいため、問題があれば何度か検査を受けて診断する。
さて、B記者の検査結果はというと、
「精子数はまったく問題ないが、動きがやや弱く、受精しづらい可能性があると言われました。精巣の温度が高いことが、原因のひとつとして考えられるそうです」(B記者)
精子の質は、生活習慣の見直しで飛躍的に改善するという。精子の状態は、全身の健康状態を表すバロメーターなのだ。B記者は、感想をこう打ち明ける。
「病院で自慰をして検査するのは恥ずかしい。でも、子どもが欲しい人は、自分の生殖能力を知っておいたほうがいいと思う。今回の検査結果は満足いくものではなかったけど、現状を知る上でやってよかった。年に1度ぐらいは受けてもいいかな」
※週刊朝日 2014年2月21日号