高齢になると、けがや病気でベッドで過ごしたことをきっかけに、寝たきりになってしまうことも少なくない。そのまま寝たきりにならないようにするためには、かける言葉が大切だと東京女子医科大学看護学部准教授の諏訪茂樹氏は言う。

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 特にポジティブ情報を提供することが大切。「このままだと寝たきりになりますよ」などと脅すのではなく、「○○さん、体操教室に通ったら、すごく生き生きしたそうよ」などポジティブな例を話すのです。

 映画でもショッピングでも、本人の興味関心がありそうなことを、情報提供していくことです。

 前向きになってもらう言葉かけとしては、やはり、ほめることが大切。「こんなに歩けるようになったね」とか、ちょっとした変化でも見逃さず、時間をおかずに肯定することですね。

■かけてあげたいOK言葉(例)
・この前よりずいぶん良くなっているみたい
・体操教室に通い始めた○○さん、頑固な腰痛が治っちゃったそうよ

■つい言ってしまいがちな、NG言葉(例)
・このままだとずっと寝たきりになっちゃうよ
・食べ残してばかりだと、栄養が摂れずどんどん悪くなるよ
・片付かないから、さっさと食べてね

週刊朝日 2012年10月12日号

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