昨年オフのストーブリーグを見てみると楽天とロッテの二球団は活発な動きを見せたものの、秋山翔吾(西武→レッズ)、筒香嘉智(DeNA→レイズ)といった大物は海を渡ったこともあり、移籍市場は比較的静かだったと言えるだろう。このような年に重要になってくるのが新外国人選手である。今年も多くの助っ人選手が新たに加入しているが、その中で期待できそうな選手をランキング形式で紹介したいと思う。
【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」はこの選手!
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10位:ムーア(ソフトバンク・投手)
メジャー通算54勝、3度のシーズン二桁勝利を誇る先発サウスポー。特に2013年には17勝4敗という見事な結果を残しているが、翌年にトミー・ジョン手術を受けて以降は徐々に成績が低迷。昨年も右膝に打球を受けたことでわずか2試合での登板にとどまっている。若い頃は荒れ球ながら球威で圧倒するタイプだったが、徐々に技巧派にモデルチェンジしている途中という印象だ。実績的には申し分ないが、チームの外国人枠の問題と、故障からの復帰途上ということを考慮して10位とした。
9位:エスコバー(ヤクルト・内野手)
2015年にゴールドグラブ賞に輝くなど、メジャーでもトップクラスの守備力を誇るショート。近年は脚力の衰えとともに守備範囲も狭くなり、昨年はマイナー暮らしが続いたものの、グラブさばきとスローイングには見るべきものがある。打撃に関してはメジャー通算1367安打をマークしているものの、打率、出塁率ともに高くない。2011年からは4年連続で20盗塁以上をマークしていたが、ここ数年は減少しているのも気がかりだ。ショートの守備では期待したいが、打撃面でどこまで貢献できるかがカギとなるだろう。
8位:ピレラ(広島・内野手)
内野、外野を両方こなせるユーティリティプレーヤー。マイナー暮らしが長かったが、2017年にはパドレスで83試合に出場して10本塁打をマーク。翌2018年にはキャリアハイとなる109安打も記録している。それほど目立ったパワーがあるわけではないが、昨年は3Aで22本塁打を放っているように、パンチ力は備えている。無駄な動きが小さく、ミート力もまずまずだ。レギュラーの固まっていないサードや、近年コンディション不良で休む機会が目立つ菊池涼介の穴を埋めるセカンドなどのバックアップ要員として期待したい選手である。