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「人間は進化したら何になるの?」
「どうして、“わたし”は“わたし”なの?」
発想豊かな子どもの疑問に大学教授が本気で答える連載「子どもの素朴な疑問に学者が本気で答えます」。子どもに聞かれて答えられなかった疑問でも、幼い頃からずっと疑問に思っていることでも、何でもぜひお寄せください。明治大学教授の石川幹人さんが、答えてくれますよ。第7回の質問は「人間は200歳まで生きられない?」です。
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【Q】なぜ人間は200歳まで生きられないのですか?
【A】近い将来には200歳まで生きられるようになるかも?
1950年の日本の平均寿命は60歳でした。それが、2000年には81歳になっています。じつに50年で約20歳のびています。この割合で考えると、2050年には100歳、2100年には120歳、2500年には200歳になる計算です。現在、病気を治す医学が急速に発展していますので、200歳まで生きることは夢ではないでしょう。
でも私が小学生のころ(1960年代)は、「私たちはとても100歳までは生きられない」と言われていました。じっさい100歳以上の人は日本全国でもめずらしく、100人程度しかいませんでした。ところが、現在の100歳以上の人口は7万人です。100歳まで生きることがふしぎではない現在、「私たちはとても200歳までは生きられない」と思うようになっているわけです。きっと、200歳まで生きるようになると、こんどは「私たちはとても300歳までは生きられない」となげくようになっているでしょう。
つまり、いつの時代も人間は「寿命があること」をなげくのかもしれませんね。では、なんで人間には寿命があるのでしょうか。
人間は動物の一種ですので、他の動物のおよその寿命と比べてみましょう。ハツカネズミは2年、シマリスは8年、チーターは10年、パンダは20年、ウマは25年、カバは45年、比較的長寿のゾウでも70年です。医学が発達したためか、人間の寿命は他の動物に比べてやや長いと言えます。