──慶應大を目指す高校2年の夏までに、どのような経験があったのですか?
私の母親は、小さい頃から「ピアノが上手に弾ける」とか「テストで100点取った」といったことではなくて、「あなたが笑顔でいてくれることが幸せなの」と「Beingで褒める」を毎日してくれました。
そうやって母親から毎日認められてると、本当に自分自身がメチャクチャ価値のある人間だと思っちゃうんですよ。自分自身に不可能はない、いや、地球は自分を中心に回っているって(笑)。
その「土」があったうえで、生まれて初めて私をワクワクさせてくれる大人として、坪田先生と出会うことができました。それで「嵐の櫻井翔くんと一緒の大学に行こう!」って。
すべてを肯定してくれる母親がいて、坪田先生という大人と出会えたことが、私にとってラッキーなことでした。だから、一般的には「高いハードル」と思われていることも、「自分にはできる!」と思い込んで挑戦できたんだと思います。
──小林さんの話を聞いていると、誰でもビリギャルになれる気がしますね。
なれますよ。「ビリギャル」は奇跡ではないんです。
以前、林修先生がテレビ番組でビリギャルの話題が出た時に「あんなのよくある話じゃないですか」と言ってました。林先生のおっしゃる通りなんです。私がすごいのではなく、教育環境がしっかりしていれば誰でもビリギャルになれます。
だけど、ほとんどの人は「ビリギャルはもともと頭良かったんでしょ。進学校出身だし」なんて言って、挑戦しようとしない。実際に私が通っていた高校は進学校ではないし、大学に行く人も指定校推薦がほとんど。私のいたコースから慶應大に受かるなんてことは前代未聞でした。
私がもともと頭がよかったか、なんて私にもわからない。でも、私は死に物狂いで頑張った。それは事実です。そして、この頑張ること自体は、誰にでもできることだと思います。結局「やったもん勝ち」なんです。
──辛い受験勉強でやる気を起こすには、どうすればいいのでしょうか。