やる気に火がつく瞬間、それがまさに「キラッキラ」になる瞬間です。私は、高校2年の時に「慶應っていうイケメンがたくさんいる超楽しそうなところにいく!」という、ワクワクする目標を自分で立てることができました。大人から見たら狭い世界の考えかもしれないけど、理由なんて、何でもいいんです。ワクワクする未来を描くことができれば、死ぬ気で頑張ることができる。やらされてできるものってないけど、自分でワクワクを見つけた人は、できちゃうんです。
でも、世の中のほとんどはそういう考え方を認めないんですよね。『ビリギャル』の本が出てからは、学校で講演する機会が増えました。そこでいろんな子供たちと話して感じたのは、子供が大きな目標を立てても、親が「地に足をつけて考えろ」って言ったり、先生が「そんな偏差値の高い大学なんて行けるわけないだろ」と言ったり。大人の方が思考停止していますよね。
──子供達の可能性を閉ざしているのは、周囲の大人たちかもしれません。
大人たちが言うのは、高校も大学も進学する理由なんて考えなくていい、就職は安定している大企業か公務員。もちろん、子供自身が目指してそこに就職したのなら素晴らしいことですが、「周りの大人が言っているから」という理由で進路を決める子供も多いのではないでしょうか。
「自分の人生は、自分で全部、決めていい」。この本でも終始伝えていることですが、パパとママは先に死んじゃうんだよ、ってこと。自分で考えて、自分で決めて行動できる力は、これから必須の力になります。子供たちにはすごい可能性があるのに、自分自身でそれを閉ざしている。私は、たまたま良い環境に恵まれたけど、そうではない子供もたくさんいる。だから、本を通じて何かきっかけを与えることができたら、という想いでこの本を書きました。
何かワクワクすることを見つけて、それに向かって必至で頑張っている。そんな「キラッキラ」の目をした子供たちがもっと増えてほしいな。