競泳女子日本代表で東京オリンピックの金メダル候補の池江璃花子選手(18)が12日、ツイッターで白血病であることを公表した。
同日には、日本水泳連盟ら関係者が都内で記者会見を開催。池江の所属先であるルネサンス代表取締役の吉田正昭氏は、「治療に専念する環境を整えて上げることが、今できる最大のサポートだと考えている」と語った。
池江の異変は、1月18日から2月10日までで予定されていたオーストラリア・ゴールドコーストの合宿の前から出ていた。
三木二郎コーチによると、合宿前に参加した大会で記録が悪かったことから「疲れがあるのでは」と考えていたという。だが、オーストラリア合宿が始まっても調子は上がらず、トレーニングには今まで見せたことのないような様子で肩で呼吸をしていた。そのため、2月4日に現地の病院に連れて行ったところ、日本での精密検査をすすめられて2月8日に帰国。同日に病院で再検査をしたところ、白血病の診断が出たという。
池江の現在の状況について、精密検査に帯同した同連盟の上野広治副会長は、「以前と変わりはない」と話した。初期での発見であったことから病気に立ち向かう姿勢を見せていて、その姿に「本当に頭が下がる思いでいっぱい」だと語った。東京オリンピックについては、治療経過をみながら復帰の時期を決めるが、「2020年のオリンピック選考会のスタートに立てるように、温かく見守っていただきたい」と理解を求めた。
池江自身も今後は闘病に専念するため、<(4月の)日本選手権の出場を断念せざるを得ません>と発表している。一方、<1日でも早く、また、さらに強くなった池江璃花子の姿を見せられるよう頑張っていきたい>と語っている。
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(以下、12日開かれた記者会見の概要)
吉田正昭ルネサンス代表取締役執行役員:さきほど、本人よりコメントも発表させていただきましたが、オーストラリア合宿中、体調不良を訴え、帰国後に検査をした結果、白血病であると告げられました。
経緯をご説明いたしますと、1月18日から2月10日の予定でオーストラリア・ゴールドコーストでの合宿に参加しておりました。練習中、何度か体調不良を訴えたため、練習を切り上げ、予定より2日早い2月8日に帰国しました。帰国後、病院で検査を受けた結果、病気が判明いたしました。医師の判断により、治療をただちに開始するため、現在、本人は入院中ですが、早期の発見ができたとの説明を受けております。今後の治療につきましては医師と相談のうえ、決定していくことになります。