この仕事を始めたとたんごみにがぜん興味が湧き、自分のごみ出しのルールを改めたという。その滝沢さんの、正しいごみ出しのコツとは?

「まず資源となるチラシやお菓子の箱などの雑がみを燃えるごみから抜いてみましょう。プラスチックごみの多くも、資源ごみとなる可能性が高い。紙とプラスチック、この二つを燃えるごみから抜くだけで、ごみの量が大きく変わります」

 また燃えるごみでは、生ごみの80%を占めるという水分を、しっかり切るのもコツ。水分のあるごみは、燃やすときにもエネルギーを余計に使い、CO2の排出も多くなる。

「自分ひとりくらい……と思う人もいるかもしれませんが、僕らは、例えばペットボトルのなかに、シャンプーボトルが入っているなど、袋のなかにひとつでも違反ごみを見つけたら、袋を開けて、正しい袋に詰め直しています。たった1袋でも、違反のないごみがあると、それだけでほっとするんです。そんな1袋がどんどん増えてほしいと思います」

 何か買うときは、捨てるときのことを考える。これが滝沢さんが考える大人のごみとの付き合い方だ。(ライター・福光恵)

AERA 2020年2月3日号