「よかれと思って言ったのに」「悪気はなかったのに」――。子どもの成長や幸せを願う気持ちは同じはずの親と教師。どうしてこんなにも、ぶつかってしまうのか。専門家に、面談などで対立を防ぐ方法を聞いた。
学校トラブルに詳しい大阪大学大学院教授の小野田正利さんは、「場の設定」を整えるだけで、両者は対等に話しやすくなると話す。
「面談は最初の5分で決まる。親が威圧感を読み取れば、縮こまるか反論するかしか選択肢がなく、後者なら言葉尻を捕まえて言い合いになる。親も教師も勝ち負けにこだわると、相手の言っていることが耳に入らなくなります」
勧めたいのは、学校での面談でも家庭訪問でも、お茶とお菓子を出すこと。座る位置も、親1人と複数の学校関係者が向き合うより、親の隣にも学校関係者が座るほうがいい。話が行き詰まったら、別の先生がちょっと口を挟んだり、休憩を入れたりすれば、場は和むという。
いじめや不登校など大きな問題が起きても、親と教師の関係が良好なら解決は早い。普段から小さな情報のやりとりをしておくことが大切だ。
「面倒なことを言うと子どもの成績に影響するのではと遠慮する必要はありません。特に中学生になると子どもが親からどう自立するかが大事になり、教師は親と子を分けて見ています」(スクールカウンセラーの朝日真奈さん)
どうしても担任に伝えたいことがあるなら、1人ではなく何人かの親が集まって管理職と話すのも有効だ。その際は、「事実」「感じたこと」「提案」「第2の提案」を混在させずに順を追って話す。加えて、「担任教師への期待、子どもへの影響力の大きさ、親としての不安などを正直に伝えることです」(朝日さん)
※AERA 2014年11月17日号より抜粋