ホビーショーに来た石坂浩二さん
ホビーショーに来た石坂浩二さん

 コロナ禍での巣ごもり需要で、世界的にファンが急増しているプラモデル。芸能界でもGLAYのHISASHIさんや春風亭昇太さんら多くの人がはまっているようだが、中でも石坂さんは別格。プラモ歴65年、日本プラモデル工業協同組合特別顧問の肩書も持つ本格派だ。プラモの魅力を石坂さんに聞いた。

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 5月14日、石坂さんは、静岡市内の展示場「ツインメッセ静岡」で開かれていたプラモデルの祭典「第60回 静岡ホビーショー2022」に来ていた。

 11~15日の開催で、今回は3年ぶりに一般の人も入場できる公開日が設定されたこともあり、事前登録した愛好家が全国から駆けつけた。

 目指すのは、もちろん各メーカーの新製品が並んだブースだが、14、15日の模型クラブ(モデラーズクラブ)の合同作品展も人気を集めていた。31回を数える同作品展には、全国の約260の模型クラブが計8600点以上のオリジナル作品を展示。「模型の聖地・静岡ならではの世界一の規模」(プラモ専門誌記者)だ。

 石坂さんが会長を務めるプラモ愛好会「ろうがんず」も出品した。そろいの濃紺ブレザーを着たメンバーは、開場から閉館までファンとの交流を楽しんでいた。

「『ろうがんず』は09年2月に結成しました。老眼になりつつあるシニア世代の方々に、プラモ作りの面白さを再認識してもらおう、人生を豊かにしてくれたプラモへの恩返しをしよう、そして楽しく作りながら若い世代や女性にも魅力を伝えていこう、というのが趣旨です」(石坂さん)

 メンバーはほとんどが男性で約20人。過去に開催した展示会には、石坂さんの声がけでHISASHIさんや春風亭昇太さん、東儀秀樹さんらの力作も展示された。

 ホビーショー出展12回目となる今年は、「感謝」をテーマに大規模災害地で活躍する自衛隊のトラックや特殊車両など、青島文化教材社の1/76モデルを使い、130台をメンバー全員で作った。そのうち12台が石坂さんの作品という。

トラックやヘリコプターなど全部で140台を「ろうがんず」メンバーで制作
トラックやヘリコプターなど全部で140台を「ろうがんず」メンバーで制作
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