有名天気アプリ 一番当たるのはどれ?(c)朝日新聞社
有名天気アプリ 一番当たるのはどれ?(c)朝日新聞社

 天気予報を信じて傘を持たずに外出したら、午後から雨。そんな体験ってありますよね。そもそも天気アプリによって予報が違う場合もあります。どのアプリの確度が高いのか、編集部で“調査”してみました。

 今夏は太平洋高気圧とチベット高気圧が強く張り出す「ダブル高気圧」に覆われ、晴れる日が多く、平年以上の猛暑になる──。気象庁の3カ月予報(7~9月)では、そんな話だった。テレビも本誌も(!)盛んにそう報じていた。

 ところが、8月の東日本は曇りや雨の日ばかり。東京都心では21日間連続の降水が観測され、1977年の22日間に次ぐ歴代2位の記録となった。都心の日照時間は83.7時間で、観測史上最短だった。

 9月の残暑も予測ほどには厳しくなかった。とくに上旬は北から寒気が入って、しのぎやすい気温で推移した。

 当初の予測とは正反対の天候になったわけだ。いったいどういうことなのか。気象庁にぶつけてみた。

「オホーツク海高気圧が発生し、勢力が強い状態が続きました。このため、北から冷たく湿った空気が入り込み、北日本の太平洋側や関東地方を中心に曇りや雨の日が多くなったのです。太平洋高気圧も予測に反して、8月に入ると本州への張り出しが一気に弱まりました」(地球環境・海洋部気候情報課)

 しょせん、人知では天候を予想するには限界があるということか。だが、気象庁の予報技術は着実に進歩し、とくに短期予報の精度は高まっている。92年に81%だった「適中率」(全国)が、2016年には85%まで上がった。

 最近はテレビのニュースばかりでなく、スマートフォンなど携帯電話の天気アプリを利用する人も増えている。気象庁のデータに独自の分析を加え、1時間おきに各地の予報をしている。使ってみると、とても便利。だが、肝心の精度はどうなのか。うたぐり深い本誌は、有名な天気アプリ四つを選び、天気予報の当たりはずれを比較・検証してみた。

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