福井しほ
中居正広 ジャニーズ独立会見【全文(5)】時には甘く、時には甘くで見守っていただきたいと思います
「ポッケに忍ばせてきました」というジャニーさんの骨を見せる中居正広(撮影/今村拓馬)
タレントの中居正広(47)が2月21日、東京都内で記者会見を開き、ジャニーズ事務所を退所して独立することを発表した。(1)(2)(3)(4)に引き続き、会見の一問一答を掲載する。
* * *
――中居さんのしゃべりを見い出したのはジャニーさんだと言いますけど、ジャニーさんへの感謝の気持ちはありますか。
「もちろんですよ。当初は台本もジャニーさんが書いたものでステージに立つというのもありましたし、先輩のステージの前説で立つこともありましたし。なんでしゃべらせようと思ったのかはわからないけれど。その前に、(お手本となる先輩も)あんまり見当たらなかったので、何を模範にしてと思いながらの10代だったと思います」
――SMAPのメンバーで木村さんだけ残ることになります。木村さんへの思いは。
「もちろん、歌も芝居もやっていますし、自分の好きなことをできているんじゃないかなと思います。思いを伝えることっていうのは、直接お話するんじゃないかなと思います」
――年末年始、「新しい地図」の3人が「笑ってはいけない」や出川哲郎さんの番組に出たりしました。それを見られてどうでしたか。
「31日でしたよね。大晦日は紅白もありましたし、ガキですかね。ありましたけど、すみません、僕、『SASUKE派』なんです。派で言ったらね。紅白でも、ガキでもない。SASUKE派です。申し訳ない!」
――松本さんが出られている番組ですけど
「えぇ。面白かったですか?」
――すごい面白かったです。
「ほんとに?」
――何かの報道で、中居さんがご覧になって「よかった」と言っていたと。
「本当ですか?でもね、僕、『SASUKE派』なんです。SASUKE見ているんです、大晦日」
――「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」はその後ですが。
「温泉に行っていて見れませんでした。地元の友達と。あの、やっぱり見なきゃだめですか?見る前提ですよね?たとえば、見たければ見ますし、聴きたければ買って聴きますし、行きたければ行って観ます。別にそういう風に思っていないから、当時からですけど、誰々が舞台をやっていても行かないし」
――草なぎさんが「全裸監督」になって、中居さんのことばかり話していました。「中居さんとどれくらい飲みに行きますか?」「何話しているんですか?」「僕のことも話しますか?」と。
「すんげぇ(頭に)入っていますね。一言一句」
――報道が間違っていたのだと思うのですが、それで聞いてしまったんですけど。
「ガキに3人に出た感想を僕は聞いたんですね。あなたの感想を僕が。ありがとうございます!面白かったんですね。うけてました?」
――めちゃめちゃウケてました。
「あぁ、よかったです。僕、『SASUKE派』なんです」
――そうですよね。DVDも出ると思うんです。
「あぁ、本当に?はい」
――(別の記者が)松本さんは、中居派だって言っていましたよ。
「僕は『SASUKE派』です。それに引っかけているんです、気付いてください!」
――先ほど、今でもSMAPの中居くんと言われるという話をされていました。そのとき、どういう風に感じられたのでしょうか。
「あぁ、何にも。SMAPの中居くんでいいですよ、という感じです。全然。僕を『中居さん』『中居くん』という人もいますけど、8割9割くらい、SMAPの中居くんだと言います。否定することもないし、解散したよ!とも言わない。『あぁ、どうも』と言います。ずっとそれで生活してきたわけですから、パーンってなれるほどのことでもないです。それぞれ見てくれている方々も、パーンって切れたものがパーンって気持ちが切れるわけではない。その違和感はないですね」
――3年経って、客観的にSMAPを見たり、すごいグループだと感じることはありますか。
「あの騒動のときに『やべぇグループだ』と思いました。ちょっと思いました。自分じゃないところにどんどんいく。目の前で大きくなっているな、育っているな、と。近くにあるものだと成長過程ってプロセスが分かるんですけど、分からないところで報道に出て、それをいちいち確認しているわけではない。どんどん大きくなって、果たして、いい意味で自分はただただ普通のおじさんなわけで。家に帰ってリセットされるときにパッと思うと、これは本当に自分なのかな?という感じは、けっこう、多々そういう瞬間はありました」
――客観的に振り返る時間はなかったですか?
「そうねぇ。僕、本で見たんですけど、『幸せな人生を歩むのか、意義のある人生を歩むのか、どっちも取れないんじゃないか。幸せな人生は目の前のことに一所懸命になること。意義のある人生は、過去を振り返らないと意義のある人生は導かれないんだ』ということを読んだことがあります。
僕は振り返る時間はなかったかもしれませんが、自分の限りで目の前の幸せよりもしっかり振り返って、自分の足跡だったり、道草加減だったり、山を登っている間に『ここで止まっていたんだ』『ここでサボっていたんだ』『ここで下山しようと思っていたんだ』っていうのをしっかり、うーん、見ておきたいタイプの人間かもしれないですね。ということでございます!」
――いいですか?ハフポストです。冒頭、今後マネージャーさんが窓口と話されていましたが、今後ジャニーズ事務所と中居さんはどういった関係で関わっていきますか。
「完全独立ですから、先ほど言いましたが、バーンSMAP辞めました!解散しました!といっても、周りはSMAP中居くんと言っているのと同じで、辞めました!ジャニーズの後輩と一切しゃべりません、ということでもないですから。でも、お仕事は一人でやらさせてもらうわけですから。今まではジャニーズ事務所という大きな傘の下でやっていたわけですし、今後は雨が降っても風が吹いても、自分という傘しかないわけですから、自分の持っている傘でしか防ぐことはできないと思っています」
――吉本興業がエージェント契約を始めました。それに近いニュアンスでしょうか。
「エージェント契約……。吉本のエージェント契約の意味がよくわかっていないのですが、それとは違うんじゃないかな」
――その形を参考にされたわけでは。
「じゃないです。全然ないです」
――今後、新しい地図の3人はネットでも活躍されていますが、ネット活動は視野にありますか。
「なんとも、まったく。見る習慣がなかったので、テレビを見て、テレビの中に入って、テレビの活動をしていて。ネットを見る習慣が今までの生活になかったりするので、今後何かのきっかけがあるならやってみようかなとも思いますし、ニュースも見ないので、そこらへんも改善していかないといけないのかなとも思っています。ブログだっけ?やらなきゃいけないんですよね。ホームページ!これは本当に作ったほうがいいみたいですね」
――ツイッターもぜひ。
「ツイッターとホームページは違うんですよね?はい。もう、そういうレベルです。それを教えてもらえるような方に協力してもらおうかなと思っています。
あ、じゃあ帰りますね。ありがとうございました!写真撮るんですか?もう撮ったんですか?今、何の時間ですか?まだ撮る?あ、じゃあ撮って。あ、いれば撮るっていうことですか。ポーズで撮っているんですか?本当に撮っているんですか?でも時間が。あぁ、けっこうな時間ですね。決まっているものではないんですね。
最後の挨拶になりますが、3月を持ちましてジャニーズ事務所を退所し、独立という形になります。今後、どういうふうな活動にしていくかはわからないですが、たぶん会社名にもありますが、今後はのんびりとしていきたいと思いますので、時には甘く、時には甘くで見守っていただきたいと思います。本日はわざわざお集まりいただいて、ありがとうございました」
(退室直前)
――報道陣と記念撮影しませんか。
「え、何?」
――卓球の福原愛さんの引退会見のとき、報道陣と記念撮影しました。
「あぁ!その思いやりはないです!まったくない!その優しさはないんです。申し訳ございません!ありがとうございました!」
(AERA編集部・福井しほ)
※「中居正広 ジャニーズ独立会見」全文終了
dot.
2020/02/21 21:03