小室夫妻が住むマンハッタンのヘルズキッチン地区のマンションの家賃は「月額6000ドル(約88万円)くらいでスポーツセンターやジムなどもある」(前出・NY在住の男性)というから、支出を考えると年収2000万円でも余裕があるわけではないかもしれない。

 今後、小室さんは弁護士として企業案件を扱うようだが、実際にどんな仕事をするのだろうか。アメリカの弁護士事情に詳しい若手の日本人弁護士はこう話す。

「クライアント企業の契約書が不利なものになっていないか、M&Aの際に相手企業が“隠れた負債”などを持っていないかなどをチェックする仕事が主でしょう。アメリカは契約社会なので精査しなければならない資料は膨大になります。小室さんはそうした書類の処理を大量にこなすことになる。とはいえ、最初は事務所が取ってきた仕事をもらう形になるはずです。中堅のボスについて仕事を覚え、3~5年たったら、企業から個人指名されるようになり、案件を主導してスタッフを使えるスキルを身につける。そして何年かキャリアを積んでジュニアパートナー、シニアパートナーに出世していくというのが一般的です。要は、自分で仕事を取れるようにならなければ報酬も上がらないのです」

 とはいえ、世界的なドル高となっている今、ニューヨークで弁護士として働けることは有利との見方もできる。前出の弁護士はこう解説する。

「アメリカの弁護士の大半は案件ごとのタイムチャージ制で報酬を得ることが多い。日本だと1時間のタイムチャージの平均が2~5万円くらい。ベテランの先生で高くても10万円です。それがアメリカだと1時間1000ドルくらいに跳ね上がり、30時間やれば3万ドル(約450万円)になることもある。当然、タイムチャージは小室さんの報酬にも適用される。アメリカの公官庁の会議などに顔を出して、どんどん名前を売る。その積み重ねが、5年後、10年後の彼の立ち位置を変えるはずです」

 夢と希望を抱いて渡米した小室さん夫妻。10月23日には眞子さんの31歳の誕生日を迎える。

「これからは小室さんもニューヨークで地に足をつけて働き、眞子さんに頼らなくても生活していけるというところを見せてほしい。その月日が積み重なっていけば、日本の皇室とのギクシャクした関係も修復できるかもしれない。現地の弁護士法人が日本進出して支所をつくった場合、日本の弁護士会に登録すれば、小室さんは日本で弁護士活動も行えます。しかし、3年くらいは日本に戻って来ないほうがいいと思います。しばらく彼がキャリアを積むために、周囲はそっと見守ってあげるのがいいのではないでしょうか」(前出・日本の若手弁護士)

 弁護士となった小室さんが、これから眞子さんとどういう家庭を築いていくのか。2人にとって、これからが本当の正念場だろう。(AERA dot.編集部・上田耕司)

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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