■話題は介護とお金の話にも斬り込む……

 その他、目からウロコだったのが「介護は親のお金を使う」だと言う。

「介護費用は親のお金を使ったほうがいいというのを知りました。親の寿命はわからないから、何歳まで介護費用がかかるかわからない。だから、親のお金で介護をしていくのは大前提だと知りましたが、それって悩ましいところじゃないですか……。親の経済力を知ると言うか、介護に使えるお金を知るために預金額を知るのは、親と話し合わないとダメ。でも、話し合うのって、結構、シビアですよね。でも、介護を受ける親と兄弟も含めてみんなで“今、親がいくら持っているんだ”って、きちんと話をしていくことによって、その後の人生計画というか、生活を組み立てていけることを知りました。親の介護費用を自分が出さなければいけないとなると金銭的に負担なのはもちろん精神的にものしかかってくる。それが、ちゃんと親のお金を使っていいんだって認識するだけで違ってくるのに気づきました」

 と、語る安藤なつさんは次のステップとして「実務者研修を受けてから取れる国家資格の介護福祉士を目指します」と言う。そんな安藤なつさんが、最後にひと言モノ申す!

「介護の仕事は、お給料が安い! それ……どうしたらいいんですか? 誰に言えばいいんですか? 特養(特別養護老人ホーム)とかはお給料が上がっているとも聞きますが、給与面だけなんですけどね……そこを上げてくれれば、いい仕事、いい業界という認識にはなると思う。それ、一番大切なことじゃないですか。心の余裕がなければ、他人のケアなんてできない。介護職の賃上げに関しては、時事YouTuberのたかまつななのチャンネルで、私も散々言っているんですどね。そういう面からも、自分は橋渡しの役割が一番合うかなと思う。介護や介護の仕事に色々な人たちが興味を持ってくれるようになればというポジションで、介護にかかわる方々の助けにつながればいいなと思います」

 真面目に介護業界全体まで語る安藤なつさんだが、著書の中からおトクと思えるポイントをもう1点語ってくれた動画はこちら!

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