【4位】中日

与田剛監督2年目の2020年シーズン、ついに7年連続続いたBクラスから抜け出すことに成功した中日。沢村賞を受賞した大野雄大も無事にチームに残留し、さらなる躍進も大いに期待できる。だが、大野の存在が、そのままチームの弱みであるとも言える。大野に前年以上の働きを求めるのは酷であり、成績は落ちると考えておくべきだ。それをカバーするためには、柳裕也、梅津晃大、小笠原慎之介らの成長が不可欠。野手陣でも根尾昂、岡林勇希、石垣雅海、石川昂也と高い能力を持つ若手が多いが、彼らが本格化するにはまだ数年が必要だろう。優勝するにはまだ戦力、経験ともに不足しており、エース・大野の出来次第で再びBクラスに転落することも覚悟しておくべきだ。

【5位】ヤクルト

高津臣吾新監督1年目は5位と12ゲーム差の最下位という結果に終わったヤクルト。ここからのジャンプアップは考えにくく、良くてAクラス、まずは最下位脱出が現実的な目標だと言える。打線だけを考えると、FA流出が危惧されていた山田哲人が生涯スワローズを宣言し、若き4番・村上宗隆も充実一途。さらに新外国人のサンタナもメジャー通算77発と実績十分の実力者で大きな期待が持てるが、やはり投手陣があまりにも貧弱すぎる。FA宣言した小川泰弘の動向次第で状況が変わるが、例え残留したとしても先発の駒が圧倒的に足りない。奥川恭伸が1軍で輝きを放ち、大卒ドラ1ルーキーの木澤尚文が期待以上の働きをすればAクラス入りも狙えるかもしれないが、予想としては5位が妥当だ。

【6位】DeNA

ラミレス体制に別れを告げ、“番長”三浦大輔新監督の下で新たなスタートを切るDeNA。華々しい船出といきたいところだが、FAで梶谷隆幸、井納翔一が抜け、実績を残していたロペス、パットンも退団。佐野恵太、宮崎敏郎らを揃えた打線は前年リーグトップのチーム打率を記録しているが、期待された先発投手陣が勢いを失くしており、守護神だった山崎康晃の大不振も依然として不安材料となる。手術明けとなる今永昇太がエースとしてフル回転することができなければ、Aクラス入りは難しくなる。何より、三浦監督の手腕が未知数である。現段階ではマイナス要因が目立ち、最下位予想となっても致し方ないだろう。