他にも注目の2年目、吉田輝星も虎視眈々と登板機会を伺っている。ブルペン陣には球史に残るリリーフ左腕・宮西尚生や計算の立つ石川直也がいて、ブライアン・ロドリゲスの評価も高い。そして、抑えには経験豊富な秋吉亮が控える。量・質を兼備する投手陣はリーグトップクラスと言っても過言ではない。

 2010年代の日本ハムはAクラスが6度、Bクラスが4度。そのうちリーグ優勝は2回、16年には日本一にも輝いた。その間、ダルビッシュ有(11年オフ)、大谷翔平(17年オフ)のメジャー挑戦を容認するなど、チーム編成激動の時代の中で奮闘してきた。

 それでも、毎年入れ替わりのようにニューカマーが出現し、戦い方に工夫を凝らすことで結果も出してきた。イレギュラーな日程になる今シーズン、状況を的確につかんだ対応力を強みとしてきた日ハムが、パ・リーグを盛り上げてくれることを期待したい。(文・山岡則夫)

●プロフィール
山岡則夫/1972年島根県出身。千葉大学卒業後、アパレル会社勤務などを経て01年にInnings,Co.を設立、雑誌『Ballpark Time!』を発刊。現在はBallparkレーベルとして様々な書籍、雑誌を企画、編集・製作するほか、多くの雑誌、書籍、ホームページ等に寄稿している。Ballpark Time!公式ページ、facebook(Ballpark Time)に取材日記を不定期更新中。現在の肩書きはスポーツスペクテイター。