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MGC決戦目前! 大迫は日本マラソン界の救世主となれるか

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堀川貴弘dot.#2020東京五輪#五輪
国内初マラソンだった第71 回福岡国際マラソン(2017年)では、2時間7分19秒で3位に食い込んだ。大迫の前を走っているのは、優勝したソンドレノールスタッド・モーエン(ノルウェー) (c)朝日新聞社

国内初マラソンだった第71 回福岡国際マラソン(2017年)では、2時間7分19秒で3位に食い込んだ。大迫の前を走っているのは、優勝したソンドレノールスタッド・モーエン(ノルウェー) (c)朝日新聞社

 今年3月の東京マラソンの2日前。記者会見で目標タイムをボードに書き込む場面があった。招待選手たちがおおよその記録を記した中、ただ一人首をひねりながら「??時間??分??秒」と「?」を6個連ねた。テレビカメラも並ぶ会場に、どこかしらけた空気が漂った。

 図らずもこのレースを棄権した大迫に「?」の意味を後日尋ねた。適当な数字を入れておけば、その場は収まるのではないか、と。大迫はこう答えた。

「言葉に出すって、それがうそでも重大なことだと思う。今回は、言葉にしてしまうとそれを意識してしまって、自分が自分でなくなってしまう気がして。そういうことをレース前にしたくなかった。あの答えが僕自身であるために必要不可欠だったんです」

 周りに迎合しない。常に自分を貫き通すのが、大迫という男だ。
 
 最近の男子マラソンの活況はMGCの創設とともに、大迫が一昨年12月の福岡国際で、日本選手として約2年ぶりとなる2時間7分台で走り、3位に入ったことから始まった。

■男子マラソン界の救世主 2時間6分の壁を破る

 それから約3カ月後の東京では大迫と同い年の設楽悠太(Honda)が、高岡寿成の日本記録(2時間6分16秒)を16年ぶりに5秒更新。その7カ月半後には大迫がシカゴ・マラソンで、日本選手として初めて2時間6分の壁を破る2時間5分50秒をマークした。日本記録が同じ年に2度更新されたのは、前回の東京五輪の翌年1965年までさかのぼる。
 
 2018年の男子マラソンの日本10傑の平均タイムは2時間7分44秒で過去最高だった。前年の平均は2時間9分6秒だったので1分22秒も速くなった。4年前の2014年の平均は2時間9分17秒。その躍進ぶりがわかる。MGCの有資格者は34人に達した。
 
 男子マラソンは1992年バルセロナ五輪で森下広一(旭化成)が銀メダルを獲得して以降、低迷が続いている。前回のリオデジャネイロ五輪では佐々木悟(旭化成)の16位が最高で、2大会ぶりに入賞者なしに終わった。
 


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