楽天がドラフトで狙うべき選手は根尾でも吉田でもない【西尾典文】 (3/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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楽天がドラフトで狙うべき選手は根尾でも吉田でもない【西尾典文】

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大阪桐蔭・藤原恭大 (c)朝日新聞社

大阪桐蔭・藤原恭大 (c)朝日新聞社

 高橋もサウスポーから繰り出す150キロ前後のストレートが持ち味の本格派。同じリーグの王座に君臨する富士大学に優勝を阻まれ続けているため大舞台での実績はないが、この秋にはリーグ新記録となる通算300奪三振もマークした実力を誇る。本格派サウスポーらしくコントロールには課題が残るものの、好調時のストレートで押すピッチングは見事。スライダーと対になるチェンジアップのブレーキも申し分なく、ストレートをより速く見せることができるのも長所だ。

 荒西もサイドから投げ込む145キロを超えるストレートが持ち味。数年前まではスピードはあるもののピッチングが単調で打ち込まれる場面も多かったが、年々安定感はアップしている。チームでは絶対的なエースとして君臨しており、今年3月のシーズン開幕を告げるスポニチ大会では5試合中3試合に先発して2つの完投勝利をマークし、チームの準優勝に大きく貢献した。今年で高校卒8年目の26歳という年齢をプロ側がどう判断するかは難しいところだが、先発でもリリーフでも力を発揮できる即戦力候補であることは間違いない。

 若手の堀内謙伍がシーズン終盤に起用されたものの、若手が少ない捕手も一人は獲得しておきたい。今年は候補となる選手が少ないが、下位で狙えるのなら指名したいのが柘植だ。健大高崎時代から強打の捕手として評判の選手で、社会人でも高校卒2年目からレギュラーとして活躍している有望株。素早く正確なスローイングが持ち味で、バッティングも年々力強さがアップしている。堀内と正捕手を争う存在になれる素材である。

 もともとの選手層が薄かったということもあるが、近年獲得した選手の戦力になっている割合は高く、スカウティングは機能していると言える。しかし先述したように長くチームの看板になれそうな若手はあまり多くないのが現状だ。再び優勝、日本一を目指すためにもスケールの大きい選手を上位で狙ってもらいたい。

●プロフィール
西尾典文
1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。


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