自民党宮崎県連で講演する萩生田光一・自民党幹事長代行(C)朝日新聞社
自民党宮崎県連で講演する萩生田光一・自民党幹事長代行(C)朝日新聞社
「秘密結社 主夫の友」杉山ジョージさんが今回の萩生田光一氏の発言を添削した(本人提供)
「秘密結社 主夫の友」杉山ジョージさんが今回の萩生田光一氏の発言を添削した(本人提供)
「秘密結社 主夫の友」杉山ジョージさんが今回の萩生田光一氏の発言を添削した(本人提供)
「秘密結社 主夫の友」杉山ジョージさんが今回の萩生田光一氏の発言を添削した(本人提供)

 5月27日に宮崎市で行われた自民党宮崎県連で講演した、自民党の萩生田光一幹事長代行の発言が物議を醸している。乳幼児期の子育てについて「赤ちゃんはママがいいに決まっている」「男も育児と言っても子どもにとって迷惑」などと発言したことが報道され、SNS上では「#男の育児は迷惑じゃない」というハッシュタグを付けて、父親たちの子育て風景や経験を次々とアップする動きが広がった。普段から家事や育児を中心的に担う主夫の目にはどう映っているのか。「秘密結社 主夫の友」の会員で、放送作家の杉山ジョージさんが今回の萩生田氏の発言を添削してみた。

【画像】惜しい!GOOD! “主夫目線”で萩生田氏の発言を痛快添削した本文はこちら

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 最初に発言を見たときは、確かにモヤモヤするものがあった。「ママがいいに決まっている」「男も育児と言っても子どもにとって迷惑」……。まるで僕たち家事や育児を中心的に担っている人たちを否定しているような。しかし、主夫なんて名乗っているからこそ僕はこういう発言には比較的慣れている。僕らよりも上の世代、高度成長期からバブルにかけて、いわゆる「男は仕事、女は家庭」という価値観の中で育った人はこういう言い方をすることが多いのだ。その人たちへの批判を発信することが、果たして何かにつながるのだろうか?ということには疑問も感じる。そして、こういう世代の人たちが国の制度を作っていることを考えると、是非とも「今」の現状をわかってもらいたいとも思う。

■「男の育児は迷惑」なんて言ってない

 今回は、朝日新聞デジタルに掲載された発言要旨を引用するが、この話題を扱った記事の多くは発言の内容をここまで丁寧に載せていない。ましてや記事のタイトルは、先ほど書いたような「ママがいいに決まっている」「男の育児は迷惑」という文言が並ぶ。放送作家である僕も文章を書く立場なので、目を引く言葉が見出しに必要であることは重々承知だ。この記事を書いた記者や編集者の意図は、きっと多くの人に読んでもらうためだと思う。これは至極当然のこと。でも、読んだ人の印象はどうなんだろう? 「またこの政治家は自分が育児にも関わったこともないくせに男の育児を批判している」と思う人が多いのではないか?

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