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プロ野球“歴代補殺王”は意外なあの人! 脚光を浴びない記録の保持者は?

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西尾典文dot.
高木守道氏=2011年撮影 (c)朝日新聞社

高木守道氏=2011年撮影 (c)朝日新聞社

 大半の通算最高記録は長年のプレーを積み重ねて達成されるものだが、一昨年シーズンにはわずか1年で生まれた珍記録もあった。それが「1球勝利投手だ」。過去に41回の事例があるが、2016年に金刃憲人(楽天)がシーズンで2度も記録し、一気に通算最多記録保持者となったのだ。しかも1度目が6月11日の対広島戦、2度目が6月25日の対ソフトバンク戦とわずか2週間の間に達成されており、そういう意味でも異例の通算最多記録と言えるだろう。

 打撃部門でも非常に少ない通算最多記録が存在している。それが1試合でシングルヒット、ツーベース、スリーベース、ホームランを打つサイクルヒットの本数だ。昨シーズンまでに64人が記録しているが、最多記録はロバート・ローズ(横浜)の3回である。日本での通算8年間で盗塁数は16と多くないが、サイクルヒットの中で最も難しいと言われるスリーベースは36本放っている。セカンドを守ることのできた脚力に加えて、右中間へライナー性の打球を放つバッティングスタイルがスリーベースを量産できた要因と言えるだろう。ローズに次ぐ2本は藤村富美男(大阪)、松永浩美(オリックス時)、福留孝介(阪神時)の三人がマークしている。福留は一昨年の2016年に2度目をマークしており、過去3年間で3本ずつスリーベースを記録していることを考えると、今年ローズに並ぶ可能性も十分にあると言えるだろう。

 もっとスポットライトを当ててもらいたい記録という意味では、投手のホールドを上げたい。2005年シーズンから両リーグで採用されたものであり、通算最多記録は山口鉄也(巨人)の273である。名球会入りの基準は投手なら200勝、250セーブ(2003年に追加)であるが、リリーフ投手が勝敗を大きく左右する現在の野球においては、ホールドの価値が年々高まっていることは間違いない。それを考えると300ホールドで名球会入りという新しい基準が設けられても良いのではないだろうか。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文
1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている


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