【4位】阪神


金本知憲監督の超変革2年目で2位へと躍進した阪神。その原動力はリーグ1位の救援防御率2.68を誇ったリリーフ陣だった。しかし、今季の戦いを見据えると、「上積み」よりも「疲労」の方が心配だ。優勝するためには、新助っ人のロサリオが4番として結果を残すとともに、藤浪晋太郎が不振から脱出し、大山悠輔や高山俊、北條史也、原口文仁、中谷将大らの若手野手陣がひと皮むける必要がある。大崩れはしないだろうが、優勝するための戦力、起爆剤があるかどうかには疑問。ベテラン頼りの戦いが続くようであれば、そう多くは望めないだろう。

【5位】中日
新戦力の台頭で世代交代が確実に進んでいる中日。その代表格が、新人王に輝いた京田陽太だった。ここに大島洋平、平田良介の実績組に加え、福田永将がシーズンを通して安定した力を発揮できれば面白い。しかし、ゲレーロが退団したことに加え、2ケタ勝利なしに終わった先発投手陣の駒不足は顕著。小笠原慎之介、鈴木翔太の成長に加え、2年目を迎える柳裕也、ウエスタン2冠の阿知羅拓馬が1軍で働くことが必要になる。注目はFAで加入した大野奨太。正捕手として存在感を見せて投手陣を引っ張ることができれば、Aクラスも見えて来るが、そこまで強気にはなれない。

【6位】ヤクルト
恒例の野戦病院化で球団ワーストを67年ぶりに更新する96敗を喫して最下位に沈んだ昨季のヤクルト。小川淳司監督の4年ぶりの監督復帰で再建を目指すが、その道のりは険しいと言わざるを得ない。小川泰弘が先発ローテの軸になるが、38歳になる石川雅規に多くは求められず、原樹理、星知弥の若手もまだまだ実力不足で、未来のエース候補・寺島成輝もまだ高卒2年目だ。手っ取り早いのは、2015年のリーグ制覇の原動力となった強力打線の再結成。故障で1軍出場なしに終わった川端慎吾が復活し、山田哲人、バレンティン、雄平が開幕からフル稼働すれば、上位陣とも十分に“打ち合える”はずだが……。