主力での活躍はわずか2年…歴代FA選手の“移籍後”を検証した (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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主力での活躍はわずか2年…歴代FA選手の“移籍後”を検証した

西尾典文dot.
FAで西武から巨人に移籍した野上(左)。右は巨人・高橋監督 (c)朝日新聞社

FAで西武から巨人に移籍した野上(左)。右は巨人・高橋監督 (c)朝日新聞社

 成功例ではともにFA初年度に移籍した松永浩美(阪神→ダイエー)と駒田徳広(巨人→横浜)が前年を大きく上回る成績を残し、中軸として見事な活躍を見せている。近年では久保康友(阪神→DeNA)、中田賢一(中日→ソフトバンク)のふたりがローテーションの中心として二桁勝利をマークしたのが大きな成功例だ。

 前年と同程度の成績の選手の中で、特に見事だったのが2006年オフに移籍した小笠原道大(日本ハム→巨人)である。移籍前年に本塁打、打点の二冠王に輝いていたが、巨人入団一年目も3割30本塁打をクリアし2年連続MVPに輝く活躍でチームの優勝にも大きく貢献した。2011年オフに移籍した杉内俊哉(ソフトバンク→巨人)も投球回と防御率は大きく変わらなかったが、8勝7敗から12勝4敗と貯金の数は大きく改善し、チームもこの年日本一に輝いている。

 次にもう少し中期的な成績を見てみたい。自身のキャリアハイの成績がFA移籍前だったかFA移籍後だったかを調べてみると、移籍前という選手が74人で移籍後という選手はわずか7人という結果となった。FA権を取得するには一軍での実績が必要なため当然と言えば当然の結果ではあるが、改めてピークを過ぎた選手が大半だということがよく分かる数字である。

 ちなみにFA移籍1年目の満年齢の平均は33.5歳。移籍後にキャリアハイを残した数少ない例は前述した駒田、金本知憲(広島→阪神)、大村直之(近鉄→ソフトバンク)、稲葉篤紀(ヤクルト→日本ハム)、和田一浩(西武→中日)、相川亮二(横浜→ヤクルト)、藤井彰人(楽天→阪神)という顔ぶれになっている。また移籍前の球団と移籍後の球団での通算成績で見ても、移籍後の数字(投手なら勝利、野手なら安打数)が上回っている選手は谷繁元信(横浜→中日)、金本、稲葉、内川のわずか4人となっている。

 移籍後に主力選手として活躍した年数で見てみると、平均はわずかに2.1年という数字となった。最長は谷繁の12年で、次に金本の10年、稲葉の8年、和田の7年と続くが、長期にわたってチームの主力として活躍している例は稀であることは間違いない。


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