歌川国貞(三代豊国)「東駅いろは日記」(太田記念美術館蔵)『独道中五十三駅』の一場面を題材に描いた作品。化け猫が登場するのも怖い浮世絵の定番。なぜか手前に手ぬぐいを被って踊る猫も必ず描かれる
歌川国貞(三代豊国)「見立三十六歌撰之内 藤原敏行朝臣 累の亡魂」(太田記念美術館蔵)お岩さんと並ぶ怪談の代表的存在、累(かさね)。鬼怒川で夫に惨殺されたため、その恨みを持って亡霊として現れた姿を描いている。眉間に刻まれた皺が特徴的
月岡芳年「郵便報知新聞 第六百六十三号」(太田記念美術館蔵)郵便報知新聞が不定期に発行していたカラー版。大工の棟梁の家に、夜中になると真っ黒な坊主が現れ、寝ている女房の顔や口をなめ回すという怪しい事件を描いたもの
歌川国芳「四代目市川小団次の於岩ぼうこん」(太田記念美術館蔵)『東海道四谷怪談』の一場面で、虫籠と団扇を手に踊るのはお岩さん。伊右衛門の夢の中に現れた美しい姿のお岩さんは、やがて骨もあらわな亡魂になっていく